【なぜ必要?】ロゴガイドラインを作る理由と事例をご紹介!
ロゴは会社や商品、ブランドなどの顔となる存在です。そんなロゴを作る際、デザインと同じか、それ以上に大切かもしれないのがガイドラインの制作です。自社のロゴは知ってるけどガイドラインは意識したことが無いという方もいらっしゃると思います。ロゴのガイドラインがなぜ必要なのか、どんな風に活用されるものなのか弊社の実例も交えて紹介いたします。
ロゴガイドラインとは
ロゴガイドラインとはその名の通りロゴの使用方法について規定したルール集です。ロゴはWebサイトや広告バナー、看板、チラシ、パッケージなど様々なツールや媒体で使用されます。それぞれのツールでロゴが正しく使用され、意図しない表現を未然に防ぐために、ロゴを所有する企業だけでなく、ツールの製作者側にも理解してもらう必要があります。多くの人の手に渡るロゴの扱いに一貫性を持たせるために、ガイドラインは欠かせないものなのです。
よくある失敗例
ロゴを制作者の意図を知る人のみが扱うのであれば、特にルールを設定しなくてもある程度一貫した扱いができると思います。しかし、新しい制作会社にデザインを依頼する際や、資料作成などでデザイナーで無い人がロゴを扱う際、ガイドラインが無いと危険です。
使いづらいからと白いフチをつけてみたり、物が小さいからと読みづらいサイズまで小さくしてしまうかもしれません。もし商品のロゴマークの一部が欠けていたり、ロゴマークとロゴタイプのバランスが変わっていたらどうでしょうか?
ガイドラインから外れた使い方をされたロゴは、見る人に「安っぽい」あるいは「偽物っぽい」チープな印象を与えます。企業や商品ブランドの顔としての価値を守るため、ロゴとガイドラインは切っても切れない関係にあります。
ロゴガイドラインを作るメリット
ブランドイメージの統一と向上
ロゴの色、形、余白といったルールが明確になるため、誰が、どこで使っても統一された見た目を保つことができます。これにより、見る人に「しっかりとした、信頼できるブランド」という一貫した印象を与え、ブランドイメージの向上に直結します。ルールがないためにロゴが毎回違って見えてしまうと、ブランドの信頼性も低下してしまいます。
制作にかかる時間とコストの削減
デザイン作業や、社内の資料作成などでロゴを使うたびに「このロゴの大きさでいいかな?」「この色で合ってる?」と迷い、社内で確認し合う無駄な時間や手間がなくなります。ガイドラインがあれば、デザイナーや資料作成の担当者は迷うことなく正しいデータと使い方を選ぶことができ、結果的に制作にかかるスピードが上がり、コストの削減にもつながります。特に外部の制作会社に依頼する際の手戻りを防ぐ効果は非常に大きいです。
社内外での意思疎通の円滑化
ガイドラインは、ロゴの使い方に関する共通の言語となります。社内ではロゴを扱う部署や担当者が変わっても、ロゴに関する知識やノウハウが失われることなく引き継がれます。社外では協力会社やパートナーに対して、「我が社のロゴはこう使ってほしい」という要望を正確かつ迅速に伝えられるため、意思疎通のミスを防げます。
ロゴガイドラインの内容
では実際にガイドラインでどういったルールを決めているのか、スタイルメントのロゴガイドラインを例に解説いたします。
基本形の設定
ロゴの基本型を設定します。用途に応じて縦組み・横組み、欧文タイプ・和文タイプなど、数種類の組み合わせを設定し、使い分けることができます。基本形を正しく使用していくことで企業やブランドのイメージを正確に伝えやすくなります。

ロゴパターン
用途によって基本形以外にも縦組み・横組み、マークの有無、タグラインの有無など数種類の組み方を用意することが多いです。ただし、そのロゴガイドラインで指定された組み方以外での使用はできません。


余白の規定
視認性を確保するために周りに余白を定めます。アイソレーションエリア、保護エリア、クリアスペースなどとも表記されます。余白を取るエリアに他の要素を配置してしまうと見辛くなってしまうため避けましょう。


最小サイズの指定
ロゴを表示する際の再現可能な最小サイズを定めます。ここで規定したサイズ以下では使用できません。最小サイズの規定を守らないと細部が潰れてしまって再現性を保てない恐れがあります。


色の規定
ロゴを使用する際の色を定めます。ロゴの表示はブランドカラーであるのが基本です。表示する媒体によって色味が変わらないようにCMYK、RGB、特色、16進数のカラーコードなどそれぞれのカラー表示の数値を指定します。


背景色について
背景色に対してどのようにロゴを表示すべきかを定めます。ロゴと背景色の明度が近いと視認性が低くなってしまいます。そのため、視認性を確保できる色の範囲を指定します。


ロゴ使用時の禁止事項
ロゴを正しく使用するための使用禁止例を紹介しています。変形させたり、バランスを変えるのはもちろんのこと、他の要素や背景との組み合わせなどの禁止令を記載します。誤った使い方をしてしまうとブランドの統一感が保てなくなります。


ロゴガイドラインの運用方法
せっかく作成したガイドラインも、使われなければ意味がありません。ロゴの価値を守り、スムーズに運用するためのポイントは以下の通りです。
制作会社にはロゴとガイドラインをセットで渡す
外部の制作会社にロゴを使った制作物の作成を依頼する際は、ロゴマークのデザインデータとロゴガイドラインを必ずセットでお送りください。これにより、新しい担当者が一からルールを確認でき、ブランドの一貫性を保てます。
社内のわかりやすい場所に集中管理する
ロゴとガイドラインのファイルは、社内ドライブの誰でもアクセスしやすい場所に集中して格納しましょう。格納場所がわかりにくいと、「探すのが面倒」と感じた担当者が、Webサイトにある解像度の低いロゴを流用したり、誤ったデータを使ってしまう原因になります。作業者が迷わず正しいデータにたどり着ける仕組みが重要です。
利用環境の変化に合わせて定期的に更新する
新しいツールやメディア(SNS、アプリなど)でロゴを使用する際、ガイドラインに載っていない使い方が必要になることがあります。このような場合は、ガイドラインを更新することが重要です。更新を行う際は、必ずロゴガイドラインを制作した会社に相談・連絡し、ブランドの一貫性を守った上で改訂することをおすすめします。
各種SNSのロゴガイドラインについて
企業がマーケティング活動でSNSのロゴを使用する際は、必ず各プラットフォームが定めた公式ガイドラインを確認し、ダウンロードデータを使用する必要があります。主要なSNSのロゴガイドラインの概要と提供データは以下の通りです。
LINE
LINEでは、ブランドアイコンとアプリアイコンの両方のロゴをダウンロードできます。提供されているデータは、RGBとCMYKのAdobe Illustrator(ai)データ、RGBとCMYKのPhotoshop(psd)データ、そしてPNGデータと多岐にわたります。これにより、印刷物からWebまで、どのような媒体でも公式のダウンロードデータをそのまま使って正確に作業できるよう配慮されています。ガイドラインでは、ロゴの最小サイズ、周囲に必要な余白(アイソレーション)、および禁止事項が、画像を使いながら具体的にまとめられています。
LINE APP ICON GUIDELINE:https://www.line.me/ja/logo
Instagramのロゴは、カラーとモノクロのAdobe Illustrator(ai)データ、PNG、SVGデータで提供されています。ガイドラインには、ロゴの使用シーンの説明から始まり、最小余白、最小サイズ、複数のアイコンを並べる際のグループ化のルールなどが画像でまとめられています。特に、ロゴの使い方だけでなく、Instagramブランド全体を使用する際の注意点がテキストで詳しく記載されている点も特徴です。
Instagramブランドアセットとブランドガイドライン:
https://www.meta.com/ja-jp/brand/resources/instagram/instagram-brand/
Instagramアイコンの使用に関するガイドライン:
https://www.meta.com/ja-jp/brand/resources/instagram/icons/
Facebookは、プライマリーカラーとセカンダリーカラーのロゴのAdobe Illustrator(ai)データおよびPNGデータを提供しています。ガイドラインでは、ロゴの余白、最小サイズ、正しい使用例と禁止されている使用例、ロゴに関する注意点、よくある質問などが画像を使ってまとめられています。また、Facebookではロゴの進化を動画で紹介しており、常に最新のロゴを使用することを強く呼びかけている点も確認しておきましょう。
Facebookのブランドリソースとブランドガイドライン:
https://www.meta.com/ja-jp/brand/resources/facebook/logo/
まとめ
ロゴガイドラインの一例を紹介させていただきました。ロゴを正しく使うということは企業やブランドの価値や信頼を守ることにつながります。自社のブランドやロゴの価値を守るためにも、ロゴガイドラインを作成することをおすすめします。
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