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2021.02.04

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【DXは、神様である?Vol.2】働き方だけじゃない。変わる企業と顧客の関係性

コラム トレンド

DXのおかげで働き方改革は大きく進み、これまでの「働くイメージ」が大きく変わりました。しかし、改革は働き方だけにとどまりません。UI/UX、そしてそれらを体現するデザインを考えることで、企業と顧客の関係性さえも一新するのがDX。今回は、Shake Shack(シェイクシャック)の事例も含め、インナー・アウターを横断するDXの可能性について考えます。

目次

DXが後押しする、働き方改革

 新型コロナウイルスの影響もあり、あるゆる組織で働き方改革が求められています。政府は緊急事態宣言中に、出勤率の7割削減を目標に設定し、テレワークを推進。今では週に一度も出勤しないという方も、珍しくなくなりました。
 さらに最近では、観光地やリゾート地でテレワークを活用しながら、働きながら休暇をとる「ワーケーション(ワーク+バケーション)」なんて言葉も登場。「仕事をする=オフィスに出勤する」というこれまでの常識は崩れつつあり、ますます自由な働き方が広まりそうです。
この変化は、まさにDXの進化が後押ししていると言えるでしょう。テクノロジーの発展により就業感が変化し、各々が自分でワークライフバランスを考え、仕事とプライベートを両立させるという新常識が根付いていきそうです。

働き方改革にとどまらない、DXの可能性

 しかし、DXの可能性は働き方改革だけにとどまりません。DXはビジネスモデルやサービス、組織のあり方そのものを変革する概念です。組織の内部(インナー)のみならず、顧客や外部のステークホルダー(アウター)に向けた改革も実現することに、DXの真価があります。
 例えば、テレワークが進み、企業の営業活動においてもオンラインミーティングツールを使用するケースが多くなりましたが、今後もこの傾向はより強まっていきます。
そこで大切なのは、オンライン上で、自社の商品やサービスをいかに魅力的に伝えられるかということ。コミュニケーションツールは今後も進化を続けていきますが、それに合わせるように、自社の商品やサービスにおいて、UI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザーエクスペリメント)をどのように設計していくか、という観点が、重要になっていくのです。

デザインはこれから、ますます重要になっていく

 UIとは、顧客と製品やサービスとのインターフェース(接点)すべてを表し、UXは顧客が商品やサービスを通じて得られる体験のことを意味します。DXが進むほど、利用者のUI/UXが重要になっていくのです。
 そこで大切なのがデザインですが、これまでデザインといえば、自社のブランドが表現されているか、すなわち企業や商品のブランディングに寄与しているかがポイントでした。しかし今後はそれに加えて、テクノロジーをうまく取り入れながら、デザイン戦略全体を設計することが、必須になるでしょう。
 反対に、この点を押さえていないデザインは、顧客からすると相対的に使いづらいサービスになってしまい、「なんだか面倒だ」「よくわからないから他のものでいい」と、代替サービスに流れていってしまう可能性があります。
 DXを推進すると考えた時、UI、UX、そしてそれらを包括し、ブランディングを体現するデザイン設計は、決して切り離せないものなのです。

Shake Shackが実現した、飲食におけるDX

「こんなことまで考えなければいけないのか。DXって言葉だけで難しいのに、自社の製品・サービスに落とし込むのは大変そうだな……」と、思われる方もいるかもしれません。そんなに大変であれば、コストもかかりそうだし、労力をかけられないと考える方もいらっしゃるでしょう。
しかしDXは、顧客のみならず、提供者側にも様々なメリットをもたらすことを、忘れてはいけません。利便性を高めるだけでなく、ビジネス全体を改革する可能性を秘めているのがDXなのですから。
 Shake Shack(シェイクシャック)というニューヨーク生まれのファストフードブランドをご存知でしょうか。「モダンなバーガースタンド」としてハンバーガーを提供しており、2015年より日本にも進出。現在、店舗数を拡大しています。
 ファストフードであれば、注文カウンターにて対面で注文をするのが通常ですが、Shake Shackでは、完全セルフオーダーを実現するオンライン注文プラットフォームを開発。より簡単にフードやドリンクを注文できるツールを目指しながら、Shake Shackのブランドを体感できる設計を実現しました。

DXの導入で、人件費の削減と15%の売上アップを実現

 実際の開発では、注文からカウンターに商品を取りに行くまでのあらゆる段階の顧客体験を分析。どのような状況になったら顧客はストレスを感じるのか、待ち時間をどうすれば短縮できるのか、そして、注文時にどのような点に配慮すれば混乱を避けることができるのか等を調査。開発者が実際にレジに並んでみるといったアナログな方法を用いながら、分析と全体設計を進めました。
 また効率化と合わせて課題にあげられていたのは、サービスクオリティや売り上げを、リアルの接客に比べて損なわないことです。この点については、ブランドイメージに適したレイアウトやビジュアルを、注文用端末をはじめとしたあらゆるタッチポイントにて表現。注文時にレコメンド機能を用いることで、人の手を介さずクロスセルやアップセルをしたりする手法を取り入れながらも、サービス面でも満足できるような、顧客に合わせたオンライン接客を実現しました。
 結果として、このセルフオーダーシステムをモデルケースとして導入した店舗では、人件費を削減できたうえに顧客単価が15%増加。現在も継続的な改善を繰り返しながら、導入店舗の拡大を目指しているということです。

アナログなアプローチを含めた取り組みが、顧客の満足につながっていく

 DXの先進企業というと、アプリやWebサービスを展開しているテクノロジー系の企業が多いと考えがちですが、Shake Shackの業態は古くからある飲食。アナログながらもDXを駆使することで、業務効率化と売上向上の両方を実現した好例だと言えるでしょう。
 もちろん、いたずらに最新の技術を取り入れれば良いわけではありません。Shake Shackも顧客の状況や心理を分析することから開発をスタートしましたが、こういった地道な取り組みが、大きな改革につながっていくのです。
 DXの可能性は、まだまだ未知数です。ぜひ自社にも取り入れることで、営業や販売、マーケティングなどに活かしていきましょう!

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 最後までお読みいただきありがとうございます。<DXは神様である?>シリーズ、第2回でした。今後もDXにまつわる記事を定期的に更新いたしますので、ぜひご覧ください!

<第1回の記事はこちらから>
【DXは神様である?】なぜ今、DXなのか、 そしてブランディングからDXをどう捉えるの?

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