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2020.12.09

ウィズコロナ・アフターコロナだから考える、採用ブランディング戦略

新型コロナウイルスの影響は、年末になっても止まるところを知りません。多くの企業が採用方針を見直していますが、中には採用に力を入れている企業も存在します。このような時代の採用のPR/ブランディングは、どうあるべきなのでしょうか。

ウィズコロナ・アフターコロナだから考える、採用ブランディング戦略
目次

    新卒・中途採用が大きく変わった、波乱の2020年

     早いもので、今月で2020年が終わろうとしています。今年は年始から年末まで、新型コロナウイルスの話題が多くを占めました。
     コロナの影響はどれほど長引くのか予想し難く、企業も対応を日々迫られています。特に新卒・中途採用においてその影響は大きく、新卒採用に至っては採用をやめる企業も増えてきました。

     採用市場全体を振り返ってみると、今年は例年よりも選考が後ろ倒しになっています。新卒採用の場合、それまで実施されてきた対面での会社説明会、また合同企業説明会は、広報解禁の2021年3月以降、軒並み中止となり、急遽オンラインの説明会を実施する形になりました。またこれにより、就活生の情報収集手段もWebのみとなり、企業、就活生ともに厳しい状況となってしまいました。
     その後、4月には緊急事態宣言が発令。採用活動はほぼ中断となり、企業側は選考スケジュールの見直しを余儀なくされました。5月にはJALが、7月にはANAが、2021年度入社の採用を中止したのは記憶に新しいと思います。

     そんな状況の中、10月1日に、大学生の就職内定率が公表されました。2021年3月卒の大学生の就職内定率(10月1日時点)は69.8%と、前年比で7.0ポイント減少。実に5年ぶりの70%割れです。今の状況をみると、ここから3月末までに、内定取り消しを行う企業もあるかもしれません。

    コロナの現状は、優秀な人材を確保するチャンスであるとも言える

     政府も企業に対して様々な支援を行っていますが、先行きの見えない状況で採用活動を行うのはリスクが高いと判断するケースも多いようです。「ここは一旦様子を見たい」「来年になったら状況が変わるかもしれないが、今は目の前のことでいっぱいだ」という企業は、決して少なくないのではないでしょうか。

     しかしそんな状況でも、採用を強めている企業は確かに存在します。先月27日、東洋経済社が刊行した『就職四季報2022年版』によると、全体の採用数は昨年に比べて10%ほど減少していますが、個々の企業を見てみると、多いところでは20%近く採用数を増やす企業もありました。このことから、対面の営業や接客が制限される中でも、採用・育成を強め、業績を伸ばしている企業は確かに存在することがわかると思います。このような企業は、時代に合わせてビジネスモデルや財務体質を変化させていることに加えて、あえて採用を強めることで、今のうちに良い人材を確保しておこう(そして、今のうちに教育をしよう)という狙いがあるのではないでしょうか。

     考えみれば、現在は多くの企業が採用を控えている、もしくは採用数を減らしているため、相対的に優秀な人材が採用しやすいと言える状況でもあります。実際、メディアやニュースでは就職活動をしている学生が危機感を持ち、第一志望でなくとも早期内定を出した企業に就職を決めるケースも増えていると聞きますし、転職を検討している中途人材に関しても同様のことが言えるでしょう。

     どんな時代においても、優秀な人材は必須。採用において、他社と差別化して求職者に自社を印象付けるためには、一体何をすれば良いのでしょうか。

    次々に新しい取り組みを打ち出す、サイボウズ社

     求職者目線で採用活動を行いながらも、自社のブランディングを実現している企業のひとつに、サイボウズ株式会社があります。サイボウズ社は働き方改革に対して積極的に取り組んでおり、自社のオウンドメディア『サイボウズ式』では、『社内で「正社員、非正規雇用」と呼ぶのをやめると、何が変わるんですか? 社長に聞いてみた』といった記事や、『「理想の働き方」を見つけたいインターン生が、サイボウズ社員約500人を徹底的に調べてみた』といった記事を発信することで、働き方に関する自社の考え方や、会社として社員とどう向き合っているかを積極的に発信しています。

     現在、新型コロナウイルスの影響で在宅ワークをするケースも増えてきてきますが、サイボウズ社はだいぶ前から積極的に働き方改革に取り組んでおり、「社員が働きやすい(働きたくなる)環境を作っている企業」として、自社のブランディングを強めてきました。

    素朴ながらたくさんのファンを生み出している、木村石鹸工業

     またサイボウズ社ほど知名度は高くないものの、採用におけるブランディングに力を入れている企業に木村石鹸工業株式会社があります。木村石鹸工業は大正13年創業の老舗石鹸メーカーで、現在も創業当初と同様の「お釜焚き製法」で、天然由来の純石鹸を作り続けています。

     木村石鹸工業は、自社のコーポレートサイトのメニューのひとつにブログ『よもやま噺』を用意しており、こちらで情報を発信しています。
    ブログの内容は、会社のこと、製品のこと、製造・研究開発のこと等、必ずしも採用のことばかりではありませんが、このブログを見た学生や求職者から、「記事を読んでファンになった」「ここで働きたいと思った」と、定期的に連絡があると言います。
     ブログを見るとわかりますが、採用や研修に関するカテゴリでは、『新人合同研修に行ってきました!』 『新卒採用について/若い人が活躍できる会社でありたい』といった形で、採用や育成に関する木村石鹸工業の考えが述べられています。

     どの記事も、内容はあくまでも等身大の木村石鹸工業について。採用のPR/ブランディングというと、自社を大きく見せてしまいがちですが、木村石鹸工業はそうではなく、素朴で飾らない自社の会社像を発信しています。それが逆にたくさんのファンを作り、「ここで働きたいな」と求職者が思えるイメージづくりにつながっているのです。

    他の企業が採用を控えている今こそ、チャンスがある!

     ウィズコロナ、アフターコロナ時代における採用を考えてきました。多くの企業が 採用を取りやめる中で、採用サイトや自社メディアを通じて求職者に自社を印象付けている例は、決して少なくありません。
     求職者も企業と同様に、未来がわからないことに不安を抱いています。しかしそのような状況だからこそ、自社は社員や求職者とどう向き合っていくのか、そして企業としてどんなビジョンを掲げていくのかを、積極的に発信することが重要ではないでしょうか。
     これからさらに、大きくジャンプをするために。改めて、採用や自社のPR/ブランディングを見直してみてはいかでしょうか。

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