採用サイトで「自社らしさ」をどう伝える?企業の魅力を届けるポイント
求人媒体に広告を出し、スカウトメールも送っている。時間とコストをかけて自社の採用サイトも用意した。やるべきことはやっているはずなのに、なぜか期待するような応募が来ない…。
もしあなたが今、このような悩みを抱えているなら、「自社らしさ」がサイトできちんと伝わっていないことに原因があるかもしれません。
「応募が来ない」のは、「自社らしさ」が伝わっていないからかも?
「応募が来ない」と悩む企業のサイトには、「他社と似ていて自社ならではの魅力が伝わっていない」という共通点があります。
本来、採用サイトは求人媒体のような制限がなく、自由に魅力を表現できる場所です。しかし、もし、当たり障りのない情報の掲載だけになってしまっているとしたら、それは自社の魅力を伝える大きなチャンスを逃してしまっているかもしれません。 多くの求職者が、条件だけでなく「社風や価値観」も大切な判断基準の一つとして捉えています。
この記事では、よくある「魅力が伝わらない失敗例」と、求職者の心を掴む「具体的な表現のポイント」を解説します。
企業の魅力が伝わらない採用サイトの失敗例
応募が伸び悩むケースでは、サイトの表現においていくつかの共通点が見受けられます。知らず知らずのうちに求職者との距離を作ってしまっていないか、まずは一般的な「よくあるケース」をみてみましょう。

印象に残りづらい「テンプレート的なデザイン」
求職者は短期間に多くの企業サイトを閲覧するため、レイアウトや雰囲気が似通っていると、どうしても印象が薄れてしまいがちです。 情報は整理されていても、直感的な「その会社らしさ」が伝わってこないと、数ある選択肢の一つとして埋もれてしまいます。
リアリティのない「素材写真」の多用
撮影の手間やさまざまな事情から、便利な素材写真(ストックフォト)を活用するケースは多いと思います。ただ、素材写真ばかりだと、どうしても「その会社らしさ」が伝わりづらくなってしまいます。実際のオフィスの様子や社員の方々の写真には、整った素材写真にはない「その会社ならではの空気感」があります。 飾らない等身大の姿を見せる方が、結果的に求職者の安心感や信頼につながります。
人柄が見えにくい「形式的な社員インタビュー」
「入社動機」や「やりがい」といった質問だけでは、社員の方も「模範的なこと」を答えようと構えてしまい、回答が画一的になってしまいがちです。
求職者がイメージしたいのは、一緒に働く「人間」です。 整った言葉だけでなく、その人ならではの「苦労したエピソード」や「この会社が好きな理由」がご自身の言葉で語られている方が、人柄が伝わり、共感を生むコンテンツになります。
「抽象的な言葉」のみの説明
「風通しが良い」「アットホーム」などは、会社の良さを一言で表せる便利な言葉です。 ただ、非常に多くの企業が使っているため、言葉だけでは他社との違いや、実際の職場の光景まではイメージしてもらえない可能性があります。
「なぜ風通しが良いと言えるのか」という具体的な制度や、「どんな時に仲が良いと感じるか」という日常のエピソードを添えることで、初めてその言葉に説得力と「自社らしさ」が生まれます。
求職者との距離を遠ざける「堅苦しい文章」
「当社は〇〇を理念とし、××の事業を通じて社会に貢献してまいります」 コーポレートサイトの会社概要なら正解ですが、採用サイトでこのトーンが続くと、求職者は「自分に向けて語りかけられていない」と感じ、心理的な壁を感じてしまいます。採用サイトは、未来の仲間への手紙です。もっと親しみやすく、熱量の伝わる言葉選びが大切です。
求職者の心を掴む!「企業の魅力」を伝える5つのポイント
では、求職者に興味を持ってもらうために、具体的にどんな工夫ができるでしょうか。株式会社キャリタスの「2025年卒 採用ホームページに関する調査」の結果から、企業の魅力を伝えるための5つのポイントについて求職者の声を交えつつ解説します。
企業の姿勢を伝える「キャッチコピー」
トップページで最初に目に入るキャッチコピーは、第一印象を決める重要な要素です。 業務内容だけでなく、企業の「姿勢」や「熱量」まで伝えられると、求職者の心はぐっと動きやすくなります。
「何をしている会社か」に加えて、「何を目指しているか」「どんな想いで働いているか」を言葉にすることで、価値観の合う求職者を惹きつけるきっかけになります。
採用サイトの「キャッチコピー」が好印象に繋がった企業に対する求職者の声
キャリタス就活「2025年卒 採用ホームページに関する調査」より
- 『ゆずれないものがある』という標語とその意味が率直に伝わり、共感が持てた(日立製作所への評価)
- 『かつては銀行と呼ばれていた』というメッセージが印象強く、新しいことに挑戦していく姿勢が強く表れていた(三井住友銀行への評価)
読み手の視点に立った「分かりやすい表現」
学生や異業種からの転職者にとって、業界の専門用語や独特の言い回しは高いハードルです。また、社内で当たり前に使われている「堅苦しいビジネス表現」も、読み手にとっては心理的な壁となります。
大切なのは、書きたいことを並べるのではなく、相手が直感的に理解できるように噛み砕く姿勢です。
難解な用語は「親しみやすい言葉」に変換し、堅苦しくなりがちな数字データ(残業時間や有給取得率など)は、文字の羅列ではなく「グラフやイラスト(図解)」を使って視覚的に表現しましょう。
読むストレスを極限まで減らすこの工夫こそが、「親切で誠実な会社」という信頼感を生み出します。
採用サイトの「分かりやすい表現」が好印象に繋がった企業に対する求職者の声
キャリタス就活「2025年卒 採用ホームページに関する調査」より
- SIという、学生にとって馴染みのない事業を分かりやすく伝えていると感じた(NTTデータへの評価)
- 数値でわかりやすく会社の特徴を表しているページがあった(NTTデータへの評価)
実際に、当社が手掛けた以下のサイトでも、数字や事業データを視覚化して、直感的に伝えるデザインを実践しています。
他社と差別化する「独自のコンテンツ」
募集要項と社員紹介だけでは、他社との違いは伝わりません。 例えば、プロジェクトの裏側にある苦労や達成感を描いた「プロジェクトストーリー」や、独自の切り口で職種を探せる機能など、「読み物」として面白いコンテンツを用意しましょう。「この会社の仕事は面白そうだ」「こんなドラマがあるんだ」と感情移入してもらうことが、応募への最後の一押しになります。
採用サイトの「独自のコンテンツ」が好印象に繋がった企業に対する求職者の声
キャリタス就活「2025年卒 採用ホームページに関する調査」より
- 1つの仕事に対しての苦難や達成感をインタビューした文章を載せることで、閲覧者は実際に働く自分を想像しやすくなる(凸版印刷への評価)
会社の雰囲気を伝える「デザイン」
配色や文字のフォント、余白の取り方などといったデザインの要素は、直感的に「社風」を伝えます。
活気あるベンチャーなら彩度の高いビタミンカラーでエネルギッシュに、落ち着いた老舗企業なら深みのある色使いで誠実に。「かっこいい」「楽しそう」「誠実そう」といった直感的なイメージは、求職者の印象を大きく左右します。
採用サイトの「デザイン」が好印象に繋がった企業に対する求職者の声
キャリタス就活「2025年卒 採用ホームページに関する調査」より
- ファーストインパクトが大きく、印象にとても残ったことに加えて、そこからどんなことをしてるのか知りたくなった(Skyへの評価)
- ホームページのデザインが近未来的でグローバルな感じや、いきいきした雰囲気に非常に魅力を感じた(楽天への評価)
働く姿をイメージさせる「キャリアパスの可視化」
「入社後のキャリア」を具体的にイメージできるコンテンツも重要です。
単に先輩社員を紹介するだけでなく、その人が入社してから現在までのステップを時系列で紹介したり、1日の流れを見せたりするのも効果的です。
自分の働く姿や将来像がクリアになることで、応募への迷いが減り、安心してエントリーしやすくなるはずです。
採用サイトの「キャリアパスの可視化」が好印象に繋がった企業に対する求職者の声
キャリタス就活「2025年卒 採用ホームページに関する調査」より
- 社員の声が多く掲載されていてキャリアパスが想像できた(野村総合研究への評価)
- 社員のインタビュー動画が多く掲載されており、働くイメージをもちやすい(野村総合研究への評価)
当社が制作した以下のサイトでも、先輩社員のインタビューに加え、具体的な「キャリアプラン」を掲載することで、入社後の成長ステップや将来像が明確にイメージできる構成にしています。

改善の前に。自社の「本当の魅力」を言葉にできていますか?
こうした表現テクニックを実践する前に、その土台となる「自社らしさ」が言語化できているか、少しだけ立ち止まって考えてみましょう。
どんなにデザインやキャッチコピーを工夫しても、根幹となるメッセージが定まっていないと、求職者に自社の強みが正しく伝わらない可能性があります。
色々な魅力を伝えたくなりますが、あれもこれもと詰め込むより、ポイントを絞った方が、結果的に印象に残るサイトになります。
ただ、この「自社らしさ」を見つける作業は、自分たちだけでは意外と難しいものです。 社内の人間にとっては「当たり前の日常」になっていて、それが特別なことだと気づきにくいからです。
「うちは普通の会社だから…」と思っていても、第三者の視点から見れば「社長との距離の近さ」や「失敗を許容する温かさ」など、他社にはない魅力が隠れていることがよくあります。
自社の魅力を見つけるヒントは「3つの視点」の重なり
では、どうすればその「魅力」をうまく言語化するために、どのような切り口で考えればよいのでしょうか。
役に立つのが、以下の「3つの視点」です。 多角的に整理することで、採用においてアピールすべき「自社らしさ」が自然と見えてきます。
COMPANY(自社の視点)
- 私たちが誇れることは何か?
- 社員は自社のどこを気に入っているか?
- 創業からの歴史や想いは何か?
COMPETITOR(競合・市場の視点)
- 競合他社がアピールしていることは何か?
- 競合他社にはなくて、自社にあるものは何か?
CANDIDATE(人材・ターゲットの視点)
- 来てほしい人材が、仕事選びで最も重視することは何か?
- 彼らはどんなことに不安を感じているか?

重要なのは、この3つが重なるポイントを見つけることです。
例えば、自社が「歴史の長さ(安定性)」をアピールしたくても、ターゲットである人材が「挑戦と成長」を求めているなら、ただ「創業〇〇年」と書くだけでは響きません。 この場合、3つの視点を重ね合わせることで、「創業〇〇年の安定基盤があるからこそ、失敗を恐れずに新しいことに挑戦できる環境」という、ターゲットに刺さる「魅力的な自社らしさ」へと変換(言語化)することができます。
このように「自社が伝えたいこと」だけではなく、「求職者がどう感じるか」という視点でも、自社の特徴を整理し直してみましょう。 そのプロセスを経ることで、今まで気づかなかった「自社だけの魅力」が見えてきます。
採用サイトで「企業の魅力」を伝え、応募に繋げよう
今回の記事では、採用サイトの「魅力が伝わらない失敗例」と、求職者の心を掴む「具体的な表現のポイント」について解説しました。
本当に必要なのは、その企業の根底にある「自社らしさ」を、求職者の視点に合わせて正しく伝えることです。どのような想いで、実際にどう働いているのか。自分たちの言葉で届けること。 それが、多くの企業の中から「ここで働きたい」と選ばれ、応募につなげるための一番の近道です。この記事が、御社の魅力を再発見し、人材戦略を好転させるきっかけになれば幸いです。
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