
中小企業が採用サイトを作るメリットと事例を紹介
採用サイトといえば、大手企業がブランディングや人材獲得のために力を入れている印象があるかもしれません。しかし、近年は人手不足が深刻化し、売り手市場が続く中で、中小企業にとっても採用サイトの重要性は高まっています。
「コーポレートサイトに求人を載せても応募が来ない」「求人サイトに出稿しても、その先の受け皿がなく成果につながらない」こうした悩みを抱える企業は少なくありません。
そのため、限られた人材の中から自社にマッチする人を見つけるためには、「自社の魅力を的確に伝える手段」として採用サイトを活用することが、いまや欠かせない選択肢のひとつとなっています。
中小企業を取り巻く採用市場の現状と課題
中小企業の人手不足は非常に深刻で、ほとんどの業種においてコロナ禍以降、人手不足感が一段と強まっています。実際に、中小企業の従業員過不足DI値(※)はマイナス23.0(2025年7-9月期)を記録しており、低水準で足踏みしている状況です。こうした数値からも、人材確保の難しさが浮き彫りになっています。
こうした厳しい採用環境のなかで、「募集をかけてもなかなか応募が来ない」「思ったように人が集まらない」といった実感を、まさに日々の現場で感じている方も多いのではないでしょうか。中堅企業や大企業と比べて、採用に苦戦している中小企業は決して少なくありません。
その背景にはさまざまな理由が考えられますが、代表的なものとしては、まず求職者に募集情報が十分に届いていないことが挙げられます。募集内容や労働条件についての情報が十分に伝わっていなかったり、そもそも情報量が少なく不明瞭であるため、応募に踏み切れないケースも少なくありません。
こうした課題を踏まえ、採用候補者の母集団を形成するためには、自社の魅力や具体的な働く環境をしっかり伝えられる採用サイトによる情報発信が非常に重要となっています。採用サイトは単なる求人情報の掲載を超え、企業の個性や職場の雰囲気を伝えることで、応募者とのミスマッチを減らし、効率的な採用活動を後押しする有力なツールです。
※景況調査の従業員数過不足DIは、従業員数の「今期の水準」について、「過剰」と答えた企業の割合(%)から、「不足」と答えた企業の割合(%)を引いたもの。
引用元:中小企業庁・(独)中小企業基盤整備機構「中小企業景況調査」2025年9月30日
中小企業が採用サイトを作るメリット
① 自社の魅力をダイレクトに伝えられる
中小企業は大企業に比べて認知の機会が限られることもあり、求人サイトや人材紹介会社だけでは自社の魅力が十分に伝わりにくいこともあります。特にリクナビやマイナビなどの求人サイトは掲載フォーマットが決まっていたり、料金によって掲載できる写真の点数も制限されるため、個性が埋もれてしまうことも少なくありません。採用サイトであれば、自社の強みや雰囲気、価値観などを自由に表現できるため、自社にマッチする求職者と出会いやすくなります。
② 人材のミスマッチを防げる
仕事内容や職場の雰囲気を事前に伝えることで、「思っていた仕事と違った」といった応募者とのミスマッチを防ぐことができます。採用後の早期離職やトラブルのリスクを下げられるだけでなく、面接ややりとりにかかる無駄な工数を減らすことにもつながります。結果として、採用担当者の業務負担が軽減され、限られたリソースの中でも効率的な採用活動が可能になります。
③ 他社との差別化ができる
求職者は複数の企業を比較しながら就職先を検討します。同じ業種・職種であればあるほど、企業の印象が選択の際の重要なポイントの一つとなります。採用サイトでは、デザインや構成、言葉の選び方を通じて、自社の独自性や価値観をしっかりと表現できるため、他社と明確な差をつけることが可能です。
④ 必要な情報を自由に追加・更新できる
採用サイトは自社専用の媒体のため、募集要項の変更や新しい制度の紹介など、必要な情報をタイムリーに追加・更新できます。求人媒体のような制約がなく、柔軟に情報発信ができることで、常に最新かつ正確な情報を求職者に届けられます。
⑤SNSや動画(YouTube)と連携し採用情報の魅力を効果的に拡散できる
SNSや動画(YouTube)と連携することで、採用サイトの情報拡散力を大幅に高められます。求人情報に加え、会社の雰囲気や社員の声を動画や写真で伝えることで、求職者にリアルで親しみやすい魅力を届けられます。こうした多様なコンテンツを一か所に集約できる採用サイトは、情報収集が当たり前となった現代の求職者に対して有効なプラットフォームです。
採用サイトに載せるべき情報は?


求職者が企業を理解するために必要な情報は多岐にわたります。中小企業の採用サイトには、以下のような項目をしっかり掲載しておくことが大切です。
募集要項 | 給与や勤務地、業務内容など応募に必要な情報を整理して掲載します。 |
仕事内容 | 職種ごとに、実際の業務内容を具体的に記載します。 |
働く環境・制度 | 勤務時間、休暇制度、福利厚生など、働きやすさに関する情報も重視されます。 |
社員の声・インタビュー | 実際に働いている人の声を通して、職場の雰囲気や価値観、仕事に対する想いがリアルに伝わります。 |
経営理念・ビジョン | 企業としての方向性や理念を伝えることで、共感を得やすくなります。 |
事業内容 | 会社全体の事業を体系的に伝えます。 |
採用サイトの制作方法
採用サイトを作る方法は主に2つあります。それぞれの特徴は以下の通りです。自社のリソースや目的に応じて、最適な方法を選ぶ必要があります。
Web制作会社に依頼する
メリット:デザイン性が高く、構成・導線までトータルで設計してくれる/プロに任せられる安心感
デメリット:一定の費用がかかる/制作期間が長め
簡易なWebサイトが制作できるサービスなどを使って自作する
メリット:低コストで始められる/スピーディに公開できる
デメリット:デザイン・設計の質に限界がある/更新作業などに手間がかかることも
中小企業の採用サイト制作事例3選
スタイルメントでは、さまざまな中小企業の採用サイトを手がけてきました。以下はその一部をご紹介します。
① いっしょに税理士法人 採用ページ


1ページで必要な情報をまとめた採用サイトです。必要な情報をコンパクトにまとめており、限られた予算でも、構成やデザインに工夫を施すことで、訴求力あるページに仕上げています。
新卒の若手社員やマネージャーのインタビューを掲載することで、類似した属性の求職者の興味を引きやすい設計となっています。
② ミライアス 採用サイト


社員様の写真やインタビューを豊富に掲載し、社内の雰囲気をビジュアルで訴求している採用サイトです。サイト制作のみではなく、写真撮影も弊社で担当いたしました。採用サイトに使用できる写真が無い場合でも、撮影からデザイン・実装までワンストップで対応可能です。
働く環境ページでは、キャリアプランや特徴的な制度を詳しく掲載。多くの求職者が不安に感じる点を具体的に掲載することで、「ここなら安心して働けそうだ」と思ってもらえるような情報設計としました。
③ 大成木材 採用ページ


大成木材様が扱う”木材”のイメージをデザインに落とし込んだ採用サイトです。弊社では、幅広い業種の企業様の採用サイト制作実績があり、各業種の魅力が伝わるビジュアルを提案することが可能です。
業務内容については、部署ごとに写真を交えて説明することで、求職者が働く姿をリアルに想像できるようにしています。
まとめ
今回は中小企業における採用サイト制作の必要性について解説いたしました。
採用サイトは、中小企業にとって「人材確保の武器」となる重要な手段です。限られたリソースの中でも、自社の魅力を的確に発信し、採用成功へとつなげる第一歩として活用していきましょう。
スタイルメントでは、採用サイトのご相談を随時受け付けています。
獲得したい人材の整理や採用コンセプトの立案、デザイン、サイト運用まで、トータルで成果を上げるための提案をさせていただきます。詳細が決まっていない場合も、お気軽にご相談ください。
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